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利休にたずねよ

今朝(11日)のNHKおはよう日本で、映画「利休にたずねよ」が紹介されていた。利休役の市川海老蔵、妻宗恩役の中谷美紀が出演していた。近いうちに映画を観に行こうと思っていた。原作は、5年度前に読んだ。山本兼一著「利休にたずねよ」、2008年、PHPである。利休の「死を賜る」から始まる。

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始まりには,こう著されている。

世界は,おまえの思い通りにはうごかせない。

それを思い知らせてやりたかった。

天下をうごかしているのは,武力と銭金だけではない。

美しいものにも,力がある。

天地を震撼させるほどの力がある。

高価な唐物や名物道具だけが美しいのではない。

枯れ寂びた床に息づく椿の蕾の神々しさ。

松籟を聞くがごとき釜の湯音の縹渺。

ほのかな明るさの小間で手にする黒楽茶碗の肌の幽玄。

何気ない美を見つけ出し、ひとつずつ積み重ねることで,一服の茶に、静謐にして力強い美があふれる。

我が一生は・・・・。

ただ一碗の茶を、静寂のうちに喫することだけに心を砕いてきた。この天地に生きてあることの至福が,一服の茶で味わえるようにと工夫をかさねてきた。

わしが額ずくのは、ただ美しいものだけだ。

最近の日本の様子を見ていると、美しさが見られないような気がする。思い通りにはいかないものだということを悟ることが大人になる第一歩ではないかと思うこともある。

最終章「ゆめのあとさき」で,

宗恩は、手を高く上げ、にぎっていた緑釉の香合を勢いよく投げつけた。

香合が石灯籠に当たり、音を立てて粉々に砕けた。

雲のあいまに青空がのぞき、春の陽射しがきらめいている。

こけに散った香合の破片にも,明るい光が燦めいている。

この文章が、「利休にたずねよ」のすべてを描いているのかも・・・?

「利休をたずねよ」の題字は、北村宗介である。この字にも何とも言えない美しさがある。柔らかさもある。

Rikyu

「美しさ」と「柔らかさ」がほしい世の中である。おのれの美学だけで天下人、秀吉と対峙した千利休。

おのれの美学だけで、事に当たれる幸せを味わいたいものである。(無理だろうが・・・?)

 

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